不登校になる子とならない子にはどんな違いがある?

公開日:2024/11/20
親子の画像

不登校のきっかけはさまざまな場所に潜んでいます。問題が深刻化する前に早めに対処することで、子どもが不登校になるのを防いで前向きに学校生活を楽しむことが可能です。今回は不登校になりやすい子となりにくい子の違いについて、家庭環境の影響・学校での人間関係の影響・自己肯定感の影響の3つの視点から詳しく解説します。

家庭環境が与える影響

不登校になりやすい子は、家庭環境が影響しているケースも少なくありません。ここでは、家庭環境の問題によって不登校になる子のパターンや、不登校にならない子との違いについて詳しく解説します。

家庭内に問題がある

家庭内で暴力や両親の不仲、離婚などの問題があると、大きなストレスを抱えたり、情緒不安定な状態となったりすることから不登校につながりやすいです。この場合、家庭環境を改善して心を安定させることで学校復帰を目指せる可能性が高いです。

不登校になりにくい子は、家族仲がよいまたは大きな家庭問題がなく、心が安定しているのが違いとなります。

母子分離不安がある

特に小学校低学年の子どもの場合は、母子分離に不安を感じて不登校になるケースも少なくありません。保育園や幼稚園に通う頃から登園しぶりがあるタイプの子どもは、入学後も母親から離れることへの不安感が強いことが多く、登校前に泣き出したり、頭痛・腹痛などの体調不良を訴える場合もあります。

一方、小学校低学年の子どもは、ある程度の母子分離ができており、家庭とは別の学校というコミュニティを楽しめる子は不登校になりにくいでしょう。

ネット依存がある

ゲームやSNS、インターネットなどに費やす時間をコントロールできていない家庭の子どもは、ネット依存による不登校に陥るケースもあります。ゲームやインターネットが日常生活の最優先事項となると勉強に充てる時間がなくなり、学校の授業にもついていけなくなるでしょう。

学校での人間関係や学習面で問題がなくても、ゲームがやめられずに登校できないという子どももいます。親が宿題が終わってから遊ぶ・ゲームの時間を制限するなどコントロールすることで、依存症を防ぎ、現実世界を前向きに楽しめます。

学校での人間関係の違い

不登校の理由として特に多いのは学校での人間関係です。具体的な内容は以下の通りです。

クラスメートに馴染めない

クラスメートに馴染めない・グループでの揉め事がきっかけで仲間外れやいじめにつながった場合、学校に行きづらくなる子どもは少なくありません。

人間関係がうまくいかないと学校に行くこと自体がストレスになるため、復帰には根本となるトラブルを解決するためのサポートが必要です。

教師との関係がうまく築けない

友人間でのトラブルがなくても、教師と相性が合わないというパターンもあります。特に小学生は中高生と異なり、担任教師がほとんどの科目を担当して授業を行うため、担任との不和は大きなストレスにつながります。

教師との不和で不登校になった場合は、親や学年主任・校長などを含む話し合いの場を設けるなどして復帰を目指すのが有効です。

自己肯定感の違い

不登校と自己肯定感には深い関係があります。具体的な関連性は以下の通りです。

日本人は自己肯定感が低い

内閣府の調査によると、日本は世界でもトップクラスに国民の自己肯定感が低いことが分かっています。

アンケート結果では自分自身に満足している・ありのままの自分を受け入れて肯定していると感じられる若者は非常に少なく、また、自分には長所があると感じている人は数年前の調査からも低下しています。

自己肯定感が低いと失敗を受け入れられない

自己肯定感が低い子どもは、友人とのトラブルや学校の成績が下がったことで失敗を受け入れられずに落ち込んでしまうのが特徴です。

自分に自信がないことから、次回頑張ればよいと前向きに捉えるのが難しいため、自分自身を否定し、無気力状態となって不登校につながります。

一方、自己肯定感が高い子どもは失敗から立ち直って前を向くことが可能です。他人と比較して劣等感を感じることもなく、一時的な失敗に囚われません。

子どもの自己肯定感をアップさせるには、ありのままの自分を認められるような会話や成功体験を促すことが有効です。

まとめ

今回は、不登校になる子とならない子の違いについて、家庭環境の影響・学校での人間関係の影響・自己肯定感の影響の3つの視点から詳しく解説しました。不登校になる子どもは家庭環境に問題を抱えているケースが多く、家庭内暴力や両親の不仲などが原因となってストレスを抱えた結果、学校に行けなくなることもあります。また、クラスメートや担任教師との関係がうまくいっていない子どもにとっては、学校に登校すること自体が大きな負担となるため、不登校を解消して学校復帰を目指すには、根本となるトラブルの解決が不可欠です。さらに、自己肯定感が低い子どもは一度の失敗からも立ち直るのが難しく、自分自身を認めて前向きに過ごせないことから無気力状態となり、学校へ行くのも億劫になりやすいです。

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